「炎情」は、妖刀伝二次小説サイトです。 綾女と左近の、本編でのあの別れに納得できなくて、色々な妄想を膨らませ、ちりばめています。
丸い月。天空を二分する巨大な彗星。焦げた臭いが立ちこめる、城跡。綾女は呆然と立ちすくんでいた。地面に横たわるふたり、左近と蘭丸。左近はかろうじて息はし…
綾女は目がさめた。一瞬、自分がどこにいるのかわからなかったがすぐに思い出した。「そうだ、あのふたりは」起き上がろうとして体中の痛みに呻いた。あちこち包帯が巻…
10日後。起き上がれるばかりか、普段どおりの生活ができている左近と蘭丸。ふたりとも目が覚めたときはお互いの姿をその瞳に映していた。「何で、お前がいるんだ・…
綾女が戻ると蘭丸とすれ違った。あれほど自分たちを苦しめた張本人。だが当の蘭丸はすっかり忘れたように屈託なく話しかけてきた。「綾女」綾女は返事をせず、立ち止…
廊下を曲がると左近にぶつかった。綾女の勢いに左近はよろけたが、しっかりと抱きかかえた。「どうした」「左近、私はどうしたらいい。あれだけ憎んで憎んで、殺したい…
綾女はゆっくりと湯に浸かっていた。そっと自分の肩を抱く。左近の手の感触が蘇る。蘭丸の屈託のない笑顔が浮かぶ。いずれも戦いの頃にはなかったもの。「少しは平穏に…
翌朝、綾女は寝返りを打った。手が何かに当たった。なんだろう・・・。夢うつつの中でぼんやりと綾女は考えた。当たった手の先がほんのり温かくなった。綾女はゆっ…
左近がかろうじて息をしている。間もなく、左近も逝く。綾女にはそれがわかっていた。左近がそれを悟らせまいとするように月に注意を向けた。綾女は左近を見つめてい…
不思議だ。俺は左近のことが嫌いではない。綾女のことは今ももちろん大好きだ。あれからふたりはすっかりお近づきになって甘い雰囲気をかもし出しているが、それを見…
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