「さ・こ・ん」
綾女が部屋の前で俺を待っていた。いつになく可愛い顔だ。
「なんだ?」
綾女はにっこり笑った。俺の腕に自分の腕を入れてくる。少し薄着になったせいか、体の柔らかさがわかる。
「今日が何の日かわかる?」
「え??」
俺は一瞬考えた。
ああ、ホワイトデイか。これはおねだりだな。
綾女はわかりやすい。表情がくるくると変わる。今もきらきらとした瞳で俺を見上げている。俺は綾女が可愛くてそっと唇を重ねた。
少し長く綾女の唇を味わっていると、綾女から甘い吐息が漏れてきた。
「は・・ぁ・・」
切なげに潤む瞳。
「だめよ、こんなところで・・」
「わかっているよ。おいで」
俺は部屋に綾女を招きいれた。
「左近の部屋にくるのも久しぶり」
綾女はコタツのスイッチを入れずにコタツに入った。俺はラッピングされた包みを綾女の前に置いた。
「ホワイトデイだよ」
「あ、ありがとう・・」
綾女を後ろから緩く抱きしめ、綾女が包みを開けていくのを見守る。
「わぁ、かわいい」
小さなクマがバスケットに入ったクッキーとキャンディを持っている。綾女はクッキーを口に入れた。
「俺にも」
綾女がクッキーに手を伸ばしたが、俺は綾女の口の中を味わった。クッキーがふたりの唾液で溶けていく。
「・・甘いな」
「もう、左近たら・・。これ、買ったとき恥ずかしくなかった?」
「恥ずかしかったさ」
「ふふ、なんか笑える」
腕の中で綾女がくすくす笑った。
「笑ったな。こいつ」
綾女の笑顔につられて俺も笑えてきた。綾女といると暖かい。
「左近、ありがとう」
綾女が軽くキスをしてくる。俺はそのまま綾女を押し倒し、やがて綾女の甘い声とともにひとつになった。
- 想いつれづれ
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ホワイトデーに、とっても甘いお話とホストの左近を拝見できるとは思いませんでした♪ 今日はあいにくの大雨でしたが、こんな風に恋人や旦那様と過ごせたら素適ですよね。
雨のホワイトデー 悪くないですね☆
バレンタインに綾女目線でお話を書いたので、今度は左近目線で。
左近が綾女へのプレゼントを、あのホスト姿で買う姿を想像しながらほほえましく感じていました。
ふたりにとって大事な日ですものね。で、バレンタインと同じく、甘々なラスト・・・♪