「炎情」は、妖刀伝二次小説サイトです。 綾女と左近の、本編でのあの別れに納得できなくて、色々な妄想を膨らませ、ちりばめています。
それからどれくらいの時が流れたのか。妖刀の光で日本全国に散った妖魔は壊滅した。いまや妖刀の存在そのものがもう必要のない世の中に移り変わろうとしていた。…
桜が咲く安土山は静かに佇んでいた。「この石垣、変わらないわね。あら、百々橋口からは立ち入り禁止よ。もう」「おい綾女、だからといって柵を乗り越えるんじゃな…
私は誰かを待っている。ずっと遠くの誰かを待っている。幼い頃からその気持ちはあった。どこの誰だかはわからない。けれど、会ったらすぐにわかりそう、その確信は…
「本当の名はなんと言うのだ」「・・綾女。香澄の綾女」伊賀で左近が綾女の名を聞いた。帰ってきた答えに左近の記憶が蘇る。あれは・・もう10年ほども前になる。…
「何よ、もう」少しふくれっつらをした綾女。夕暮れの海岸で波と戯れている。「左近も一緒にどう?」綾女のすくった水が俺にかかり、俺はよろける。「何をするんだ…
「左近・・・」綾女の腕の中で左近は次第に冷たくなっていく。はずだった。何の因果か左近は奇跡的に命を取り留めていた。それはきっと、綾女に対する想いが強かっ…
「いい天気だなぁ」窓からは安土山が見える。少し前まで花見の客でにぎわっていたが、今は静かなものだ。「先生、早く書いてください」最愛の女性が怒った顔を…
他の編集を終えてやっと綾女が戻ったのは、もう夜中だった。「ただいまぁ」左近の部屋から明かりが消えていた。寝室を覗くと、広いベッドに左近がひとり、寂しそう…
綾女の運転で、綾女の会社に向かう。「森編集長、原稿が上がりました」「おう、綾女。早いな。ちょうどいいところに来てくれてよかったよ。この企画、今日中に書き…
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