「炎情」は、妖刀伝二次小説サイトです。 綾女と左近の、本編でのあの別れに納得できなくて、色々な妄想を膨らませ、ちりばめています。

  1. 時を超えた絆
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Vampire2

窓にカサカサと何かが当たる音で、左近は目覚めた。
どのくらい眠っていたのだろうか。若い女性とここで何か言葉を交わした気がする。
日が長く部屋に差し込んでおり、季節が秋だと知れた。
「秋・・?」
左近はすぐに腹部に手を伸ばした。引き攣れたような痕が触れるが、傷は塞がっている。
「お目覚めですね」
またも気配がないまま、あの若い女性が障子を開けて入ってきた。その障子の向こうには、鮮やかに色づいた楓が見えた。
「俺は、数ヶ月ここで寝ていたんだな」
「ええ、私が見つけたとき、あなた様はまだ生きていました。出血がとてもひどくて何度か心配しましたが、今はこうして・・」
女性は俯いて肩を震わせた。
「大変ご迷惑をおかけした。俺は左近といいます。あなたは?」
「エリスです。私は混血なので、こうして山奥でひっそりと暮らしています」
顔立ちはやはり日本人よりも整っており、髪は黒いが瞳は光の加減で緑に見えた。そして透き通るような白い肌。
左近も茶色い髪を持ち、瞳は琥珀色である。エリスは左近の姿を見て、ぜひとも助けたいと思った、と言った。
「あの、綾女様とは・・どなた?」
左近の頬に朱が走る。
「昔の仲間だ・・」
言葉少なに左近は答えたが、そんな左近を見てエリスは心が痛んだ。
夜になり、欠けた月が昇る。あと数日で満月になる。

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