「炎情」は、妖刀伝二次小説サイトです。 綾女と左近の、本編でのあの別れに納得できなくて、色々な妄想を膨らませ、ちりばめています。

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蓬莱洞の奇跡9

それから綾女が休みの時は部屋の整理をした。山の道具がいっぱいだが、なんとか整理して一部屋空けられた。シーツの替えも4枚購入。
左近の仕事が何かは知らないが、一人で休める部屋は必要と判断した。
ベッドはもともとダブルサイズ。マットレスへの染み込みを心配して、シーツの下に入れる防水シーツも3枚新たに購入した。

初めて結ばれたときから2週間たち、綾女は毎月恒例のものを確認した。安堵したが、これからはますます気をつけなければならない。
8月は残りわずかになり、最後の土日を迎えた。もちろん綾女は仕事で不在だが、左近に合鍵を渡しており、荷物を運び込めるようにしていた。
土曜に綾女が帰宅すると、空いていた部屋に左近の荷物があった。案外少ない量。だが日曜に帰宅すると倍に増えていた。上手に収納されているが、デスクとベッドは置けず、ロフトベッドが入っていた。
「綾女、おかえり」
「ただいまー」
「やっと荷物整理が終わったよ。綾女のスーツ姿初めて見たが、色っぽいなぁ」
「そう?いつもならラフな格好だけど、クライアントと会ったから」
「ふーん。あ、俺ね、明日明後日有休なんだ。明後日は本社に下見をかねて挨拶に行くけど、明日は一日空いているから、家のことしておこうか」
「ありがとう。でも私も明日は休みよ。一緒に家事しましょ。お風呂いい?」
仕事モードが抜けないのか、きびきびしている。甘えた綾女のイメージはない。
お風呂から出ると、メイクを落としているからか、可愛らしい。
「さっぱりした。左近、疲れたでしょう」
「いや、大丈夫。それより蕎麦茹でたから食べよう。引っ越し蕎麦」
「きっとお蕎麦だろうなと思って、買ってきたの」
天ぷらが並べられた。いつもの可愛らしい綾女。テーブルで向かい合って食べる。綾女はニコニコしていた。2週間ぶりのまったりした時間。
リビングのソファで並んでテレビを見る。間もなく左近の肩に綾女がコテンと頭を乗せ、寝息をたてる。
「疲れたんだな」
テレビを消し、電気を消してベッドに運んだ。軽くキスをして、左近も眠りについた。

朝早く綾女は目が覚めた。左近の腕の中にいる。左近の手がパジャマの上から綾女の胸に置かれていた。左近は案外おさわり好きなのかと綾女は思った。そっと体を起こし、スマホを見ると3時。電池が少なく、充電しようとヘッドボードの引き出しを開けると手が止まった。2人分の充電器のとなりに、小箱がギッシリ。うち、一箱は開封されており、すぐに使えるようになっていた。その下の空いていた引き出しにもギッシリ。
「一体どれだけ持っているのかしら」
綾女は充電器をつないで左近の腕の中に戻った。
「ん?」
左近が目を開けていた。
「ごめんなさい、起こしちゃった?」
「起きていた。俺の秘密を見たな~」
笑いながら左近が綾女に覆い被さる。綾女も左近に抱きついた。

何度も付け替え、左近は綾女を抱いた。一箱とはいかないが、半分は使った。
「俺はただ、こうして綾女の肌に触れられて嬉しいんだ。俺だけ触れられる。幸せだよ」
綾女も嬉しかった。

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