腕の中に抱いて、つかの間の眠りにつく。
何度こうして肌を合わせただろう。
まだ汗ばむ肌をそっと撫で上げると、綾女は甘い吐息を漏らす。
綾女との出会いが俺の人生を変えた。
綾女との再会を果たしたいと、何度も願い、捜してきた。
今度こそは出会いたいと強く願っても、綾女はいない。どこを捜してもいない。
安土で死んだ年齢を超えることができず、毎回20代半ばで命を閉じた。
何百年もの時を越え、やっと再会できたときはどんな思いだったか語りつくせない。
綾女はあの時とまったく変わらない姿で不意に俺の前に現れた。
名前も同じ、綾女。
記憶はなかったが、俺の熱烈なアプローチで相思相愛になれた。
初めて唇を味わったときは、あの時と変わらない柔らかさ、熱さ。
だが、あれほど欲していたのになかなか先へは進めなかった。この俺がだ。
俺はただ昔の記憶に引きずられて綾女を見ているだけだった。
だが、綾女は今現在の俺を見ている。
俺が今の綾女をそのまま見られるようになった時、綾女は心を開いてきた。
過去の記憶は記憶として置き、俺は今の綾女を愛している。
再会してひと月後、身も心もひとつになれた。
初めてで怖がり、震えながらも綾女は痛みに耐えて俺を受け入れてくれた。
痛みを与えたのは俺なのに、なぜか涙がこぼれそうになった。
綾女は困ったような顔で俺の頬をそっと撫でてくれた。
初日はさすがに気が引けたが、翌日からは朝昼晩1日3回綾女を抱いている。
そのおかげで綾女は見る見るうちに俺好みになり、ますます抱きたくなる。
体だけじゃない、綾女は美しくて優しく賢い。時々昔の片鱗を覗かせることがあるがそんなところも惚れている。
- 現代版
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