「炎情」は、妖刀伝二次小説サイトです。 綾女と左近の、本編でのあの別れに納得できなくて、色々な妄想を膨らませ、ちりばめています。

  1. 現代版
  2. 33 view

蘭丸1

新学期が始まる。
「おはよう、佳代」
佳代は振り向いた。そこに綾女がいる。
「ど、どうしたのよその髪!」
「変?」
ばっさりとショートヘアにした綾女は、凛とした雰囲気を持っている。
「かっこいいよ。宝塚みたい」
「ありがとう。ずっと長かったから、1回切ってみたいと思っていたんだよね」
佳代は綾女の手をとった。
「もしかして左近先輩と何かあったの?」
「いやいや、関係ないって」
「言葉遣いも何だか違って聞こえるなぁ。それじゃ女の子にもてちゃうよ?」
「そんなことないよ」
そこに蘭丸が通りがかる。
「綾女か?」
上から下までじろじろと綾女を眺め回す。
「ほぉ〜、これはまた思い切ったな。左近に振られたか」
綾女より佳代の顔色が変わった。
「そんなことあるわけないでしょ!」
「女が髪を切るのは失恋したときだろう?」
「馬鹿ね、綾女が振られるわけないじゃない、振ったのよ!」
「ちょっとちょっと、振ったの振られたのって人聞きが悪い」
綾女が仲裁に入る。
「あ、ごめん」
佳代が謝るのを綾女は苦笑した。
「違うのか?」
と、蘭丸。
「本当に、ただ髪を切ってみただけです」
蘭丸がメガネを外した。ゆらっと空気が揺れる。
「綾女、きれいだ。俺と付き合え」
「お前とは前世で散々刀を突き合わせてきたじゃないか」
蘭丸が燃えるような瞳で綾女を見つめ、顎を持ち上げる。綾女は蘭丸の頬に手を添えた。
むにー
蘭丸の口が横に大きく引き伸ばされた。
「な、何をする」
蘭丸は慌てた。
「あははははははは」
佳代がお腹を抱えて笑う。つられて綾女も笑った。
蘭丸はメガネをかけなおすと、ふっと笑った。
「左近に言っておいてやる。綾女を離すなってね」
「蘭丸って案外いい人だね」
「そうだね。春から左近先輩と同じ大学なんだって」
「ふ〜ん」
綾女は佳代と蘭丸の気遣いが嬉しかった。

現代版の最近記事

  1. ぬくもりを求めて

  2. 暑い日

  3. 夏涼み

  4. 桜花

関連記事

コメント

  1. この記事へのコメントはありません。

  1. この記事へのトラックバックはありません。

CAPTCHA


カテゴリー
アーカイブ