「炎情」は、妖刀伝二次小説サイトです。 綾女と左近の、本編でのあの別れに納得できなくて、色々な妄想を膨らませ、ちりばめています。

  1. 現代版
  2. 27 view

新春1

「お父さん、お母さん、会ってもらいたい人がいるの」
綾女からその話が出たとき、父はさびしく感じた。母も、少なからず同じ心境だった。
「ただいま」
綾女の声がし、引き戸が開けられる。
「お邪魔します」
男性の低い声。一家は玄関に出迎えに行った。
綾女の後ろに背の高い男性が立っている。スーツを着こなした姿はモデルのようだった。
「はじめまして。日向左近といいます」
ゆっくりお辞儀をする姿にも一同は見とれていた。
「さ、どうぞ、上がってください」
母が促した。左近はにこやかに応じながらも目ざとく観察していた。ふと進之助と目が合い、会釈する。双方、
俺よりいい男だ・・
と思っていた。
上座に父が座った。
「まぁ、座ってください。母さん、何をしている、こちらに来なさい」
「もうお父さんはせっかちなんですから、ねぇ」
母もにこやかに座った。
「日向左近君でしたね。うちのものを紹介しましょう。母、長男の進之助、嫁の雪乃、孫の桔梗、それに綾女」
「はじめまして」
「まぁまぁ、堅苦しい挨拶は抜きにして、お酒でも」
すっと母が立ち、綾女が後に続いた。雪乃は桔梗がぐずりだしたので座を外した。
「左近君は、もしかすると安土の発掘をしているのかね」
「はい、そうですが」
「ああ、道理で。いくつか論文も発表しているね」
そこへお膳を運んできた綾女が来た。
「あら、お父さん知っているの?」
「私も趣味で信長の足跡を追っているんだが、左近君は結構有名だよ」
「そうなんだー」
進之助が口を挟む。
「何だ、綾女は知らないのか?同じ大学だろう」
「今度読んでみるわ」
お酒と食事が進むうちに場は和んでいった。

現代版の最近記事

  1. ぬくもりを求めて

  2. 暑い日

  3. 夏涼み

  4. 桜花

関連記事

コメント

  1. この記事へのコメントはありません。

  1. この記事へのトラックバックはありません。

CAPTCHA


カテゴリー
アーカイブ