「炎情」は、妖刀伝二次小説サイトです。 綾女と左近の、本編でのあの別れに納得できなくて、色々な妄想を膨らませ、ちりばめています。

  1. 現代版
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すぐそばに8

登別に向かう車の中で、綾女はうとうとしていた。日ごろの激務で疲労が蓄積していたからだ。左近は低く音楽を聴きながら、運転をしていた。
ひとつに結った髪、薄い化粧を施した顔、短い袖から出ている白い腕。豊かに膨らんだ胸、短めのスカートから、ラインのきれいな足が惜しげもなく見え、サンダルをはいた足の爪には涼しげなラメのペディキュアが塗られている。手の爪にもお揃いのマニキュア。
左近は運転しながらじっくりと綾女を眺めていた。
綾女がふと目を覚ます。
「あ、ごめんなさい、うっかり寝ちゃって」
「いいさ、疲れているんだろう、着くまで寝ていていいよ」
「でももう大丈夫、ありがとう」
にっこりと左近に微笑む。
高速を降りると5分ほどで水族館に着いた。ヨーロッパのお城のような外観に、綾女は喜んだ。
「きれいね、人魚姫がいるみたいね」
「姫は、綾女だよ」
綾女は左近を見て、頬を染めた。その様子が本当に愛おしい。
周りに人がいなくなった隙を狙い、綾女に口付けをする。
「もう、左近ったら?」
照れながらも左近を軽く睨む。綾女のどんな仕草でも左近には可愛く思える。
「左近、ひとつ聞いていい?」
「なんだ?」
「うちの病院に運ばれてきた時、どうして忍者みたいな格好をしていたの?」
「特殊任務」
「どんな?」
「綾女にめぐり会うため」
「そんな任務あるわけないじゃない」
「あるさ。俺にとってはとても重大な任務だ。数百年も想い続けてやっと出会えたんだから」
左近が少しかがんで綾女の耳元で言う。
「だから、綾女には借りがいっぱいあるんだ。今晩、返してもらうよ」
そして優しくキス。綾女はやっと左近の言った意味がわかり、顔もあげられないくらい真っ赤になってしまった。

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