「炎情」は、妖刀伝二次小説サイトです。 綾女と左近の、本編でのあの別れに納得できなくて、色々な妄想を膨らませ、ちりばめています。

  1. 現代版
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符合1

・・綾女・・綾女
まどろむ綾女は、いつもの夢を見ていた。
誰かしら。
いつも呼ばれるけれど、なんだか懐かしい声。
電話が鳴る。
条件反射のように綾女は飛び起き、一気に覚醒した。
受話器をとる。
「はい、今行きます」
白衣を羽織り、早足で救急外来に向かった。
「おう、綾女、お前も当直だったのか」
ごつい大男、龍馬が綾女に声をかける。綾女はやや長い髪をひっつめていた。
「まあね。で、槍で刺されたって?」
「よくわからんが・・お、来た」
救急車が入ってくる。中から出てきたのは、忍者のような格好をした若い男だった。
「お願いします。患者は日向左近、27歳。血液型はAのRH+です。腹部からかなりの出血があります」
「27でこの格好?最近は変な奴が多いな」
龍馬は運びながら呟いた。ストレッチャーからベッドに移すとき、かなりの重さがあった。
綾女は左近の服を脱がせた。鎖帷子を着ている。とても重い。うんうん言いながら脱がせていると、龍馬がたまりかねて手伝った。
「手早くしろよっと、結構あるな、これは」
やっと脱がせて傷口を見る。見事に貫通している。
「細かい金属も入り込んでいるかもしれん。オペ室へ」
心拍計が規則正しい音を立てている。
傷を縫合しながら龍馬は左近を見た。これだけの出血によく耐えられたものだ。金属は幸い入り込んでおらず、内臓はやや色が悪いものの、張りがあった。
「よし、これで大丈夫だろう」
綾女が丁寧に皮膚を縫合していく。傷跡が残らないように細心の注意を払っていた。
「血圧は?」
「90/50です。だんだん上がってきています」
「ん」
龍馬がうなずいた。左近は病室に運ばれた。
「綾女、お前が担当してみろ」
「私が?」
驚いた綾女は龍馬を見た。
「研修医2年目だろう。そろそろ担当をもつのもいい」
「はい」

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