10日後。
起き上がれるばかりか、普段どおりの生活ができている左近と蘭丸。
ふたりとも目が覚めたときはお互いの姿をその瞳に映していた。
「何で、お前がいるんだ・・蘭丸」
「知るか」
最悪な目覚めである。
綾女が顔を覗かせた。
「目が覚めたか」
左近はもちろんだが、蘭丸も綾女に見とれていた。少なからず、妖魔だった頃の自分も綾女の美しさに惹かれるものがあった。
綾女はそのふたりのキラキラした視線に戸惑い(ギラギラした視線に恐れ)、顔を覗かせるだけにした。
「なんだか、あのふたりには近づかないほうが無難かもしれない」
以来、その部屋に入ることはなくなった。
そうなると左近と蘭丸は綾女に会いたい一心でおそるべく回復力を見せていた。
夏の夕暮れ。山の中にヒグラシの声がこだましている。
綾女は川に足を浸していた。忍び装束からのぞく、白いきれいな足が夕焼けの色をうっすらと映している。
「ここにいたのか」
左近の声がふいにして、綾女は振り向いた。綾女の隣に左近は腰を落とし、涼しげな瞳に綾女を捕らえた。
「もう、身体はいいのか」
綾女も見つめ返し、やっとその言葉を発した。
「ああ。傷もすっかり塞がった。だんだん身体を慣らしているところだ」
ふたりの唇が近づき、息が触れ合うところまできている。
「綾女・・」
とたんに綾女は左近の頬を打った。
「蚊だ」
綾女はさっと立ち上がった。手早く装束を直し、左近のほうを向いた。
「蚊が出てきた。私は先に戻っている」
左近は置いていかれて、綾女が打った頬をポリポリ掻いた。
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体調がお悪いなかお仕事もされて、更に早々に私のリクエストに応えて下さり、誠に有難うございました。
早速わくわくしながら読ませて頂きました。この後綾女を巡って左近と蘭丸どうなるんでしょう♪ 頬を叩かれた左近には、思わず微笑んでしまいました*^^*
ですが、熱もあるのに明日もお仕事ということで、どうか無理なさらないで下さいね。リクエストのお話は楽しみにしていますが決して急いではおりません。紅梅様の体調に合わせてお書き下さいませ。お大事に。
ありがとうございます。
体調はほぼ回復しました。なんだか薬を飲まないほうが体調がいいみたいです。
さて、このあと3人はどうなるのでしょうね。綾女と左近の王道はあるものの、綾女と蘭丸のハッピーエンドになるのか、はたまた左近と蘭丸のラブラブになるのか。
どれがよろしいですか??(・∀・)ニヤニヤ
きゃ~、左近と蘭丸ですか~?!綾女と左近の王道しか考えてなかったものですから~、きゃ~(まだ言ってる^^;)読んでみたいようなそうでないような~ 禁断の領域にいよいよ??
んーそうですね。やっぱり綾女と左近の王道でお願いしますっm__m
蘭丸にも幸せにはなって欲しいですが、綾女のために命を捨てた左近の愛の深さには勝てないわ!ということで、お願いできないでしょうか~?
わかりました(●´艸`)ヾ
では、左近&蘭丸はいずれ・・・(書く気はあっても勇気がない)
蘭丸のことを書くにあたって調べ物をしていたら、また蘭丸ラブになってしまいました。