「お帰りなさい」
左近の格好はラフだったが、スタイルがいいためとても格好いい。綾女はほぉ・・・とため息をついた。この人に似合わない服はないんだろうな。
「左近は何でも似合うね。モデルだから何か食べ物に気を使っているの?」
「いや、別に。何でも食べるしお酒も飲むし。ああ、タバコは吸わないな」
「ふーん」
買ってきたものを冷蔵庫に入れながら綾女に答えている。
確か公式では背は188と書いてあった。
私も女子では大きいほうだけど・・・。
「綾女も背が高いから似合うよ。昨日のスーツも、どこのモデルかと思ったよ」
「そうでもないよ。髪が短かった時は、高校の制服嫌だったもん」
「なんで?」
「2年の時に学ラン着て応援したら、妙にはまったってからかわれて。それ以来男子からは学ランって呼ばれていたんだよ」
「女の子にはもてたんじゃないか?」
「まぁね・・・。桔梗はファンクラブ作って私の写真を売って結構稼いでいたらしいし。まぁそれもひとつの懐かしい思い出」
冷蔵庫を閉めて左近が歩いてきた。
「今の綾女も、昔の綾女があったからこそだよ。俺は丸ごと綾女が好きだな」
少し背を屈めてキスをする。
「ん」
「背が高くても、俺とはちょうどいい。だろ?」
「うん…」
「卒業式の日、いちばん制服が似合っていたのは綾女だったよ」
「ありがとう」
左近の手が綾女の頭を撫でる。
「綾女だから好きになった」
恥ずかしそうにぼそっと呟いた左近。そんな左近に綾女はそっとキスを返した。
- 現代版
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