黒髪と茶色の髪が混ざり合う。
甘い吐息と、熱気がこもる。
左近は綾女に激しく求愛していた。
「いやっ」
必死に抗う綾女だが、すでに左近によって服は脱がされている。
眩しいほどの無垢な体は、左近にとって数ある獲物の一つ。
左近の男の牙が綾女を襲う。
綾女の切ない、絶望に満ちた悲鳴が細く長く響き、消えた。
赤い月が満ちる。
気が遠くなるような時か、それとも一瞬なのか。
左近は綾女を求め続けている。
愛すれば愛するほど、綾女は美しく艶やかになる。
だが、その瞳は以前の綾女とは違う。
今や綾女からも求めるようになっており、ふたりの時間は…止まっていた。
たゆたう時の狭間。
いつ終わるともしれない空間の中で、左近と綾女は無限の求愛を繰り返す。
ふたりだけの空間。
それが幸せなことなのかは、誰にもわからない。
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