「入れ替わっている?あなたたちが?」
「佳代さん、声大きいわよ」
「ああ、ごめんなさいね・・。いつもと雰囲気違うし、仕草も違うから変だと思っていたのよ」
「仕草?」
「左近さんは足を組むのよ、いつも。今日は綾女さんが組んでいた。綾女さんはコーヒーを待っている間、頬杖をつく。でも今日は左近さんが頬杖をついていた。何よりもあなたたちの表情が不自然で引きつっていた。コーヒーが決定打だったわね」
「さすがだな・・」
佳代は笑った。
「でもね、綾女さんが左近さんの口調で話すととても格好いいんだけど、左近さんが綾女さんの口調だとおかしいわ」
「やっぱりオカマちゃんに聞こえる?」
佳代はくすくす笑っていた。
「それだけ綾女さんが女らしいということよ。それだけ素の自分を出せるのも、左近さんを愛しているからよ。左近さんも綾女さんを労わって、大事に大事にしているんだから」
ふたりは顔を見合わせた。
夜。
お互いに一糸まとわぬ姿で見つめあう。
「最近、忙しさに流されて思いやりがなくなっていたかもしれないな」
「私も・・ごめんなさいね」
「この際だ。相手のどこをどうしたら気持ちがいいのか、心ゆくまで試したいが・・」
「いいわ・・」
- 時を超えた絆
- 143 view
この記事へのコメントはありません。