「炎情」は、妖刀伝二次小説サイトです。 綾女と左近の、本編でのあの別れに納得できなくて、色々な妄想を膨らませ、ちりばめています。

  1. あの時代
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伊賀の里1

ここは伊賀の里。
昨日着いたばかりで、しばらく厄介になることにした。
妖魔についてはいまだに予断は許さないが、少し気が緩んでしまったのだろう。
目の前で綾女がゆっくり倒れていく。肩から鮮血が見えた。
すぐにその妖魔を倒したが、俺を庇った綾女が傷ついてしまった。
俺はなんということをしてしまったんだろう。
「左近、どがいしたがじゃ。おぬしらしくもない」
龍馬にもあきれられてしまった。
幸い綾女の傷は浅かったが、右肩の後ろだったため自分では手当てもできず、手も動かせなかった。里の者や龍馬も何かと忙しく、また自分が傷を負わせてしまった責任も負って綾女の看病をしている。
手当て後に綾女が気づいた時、それはそれは驚いていた。
「仕方がないだろう。脱がせなければ手当てもできなかった」
「だからといって、なぜお前が」
確かに綾女の服をすべて脱がせ、手当てをし、布団に寝かせたのはこの俺だ。怪我を負わせてしまったのも俺だ。
「あ、あまり見るな」
綾女は手当ての時は自ら帯をほどいた。
「これくらいはできる。大丈夫だ」
髪をかきあげ、左肩に流す。右の肩から夜着が落ち、胸元まで見えないように左手で襟を押さえている。耳たぶまで真っ赤になり、恥ずかしさに耐えながら綾女は座っていた。
今日でもう4日になる。
綾女の傷はだいぶふさがり、軽く動かすこともできるようになった。
「あ、つう」
しかし引き攣れるような痛みはまだ続いている。
「また動かしていたのか。早くから無理をすると傷が開くぞ」
「じっとしているわけにも行くまい」
綾女は手当てに訪れた俺を見上げて言った。早く動き出したくてたまらないと訴えていた。
「そう焦るな。手当てをするから肩を出せ」
綾女は深いため息をつき、夜着の帯をほどいた。髪を流し、細い肩が現れる。
いつ見ても官能的で、俺はいつも胸が高鳴ってしまう。巻いてあるさらしをほどくと、一瞬豊かな胸元が見えた。
「こ、このぶんだとあと二日で完全にふさがるな」
動揺を必死に隠しながら綾女に声をかけた。
「そうか。よかった」
綾女がほっとした声を出した。

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