綾女の冷えた体を、左近がゆっくり抱きしめた。
「こんなに冷えて。風邪を引くぞ」
綾女は少し緊張したようだがすぐに左近の動きに体を任せた。
シュルッ
綾女の帯が一気に解かれた。
「!!」
反動で綾女の夜着がはだけ、闇に太ももが白く浮かび上がった。
隠そうとした綾女の腕を左近が掴んだ。
「何を…」
「どこを触られた。どこまでお前は許したんだ」
「やめろ、左近」
「どこを触られたんだ、言え!」
左近の手が綾女の手首を締め上げる。骨がきしむような痛み。
「全部…でも最後まではいっていない…」
左近の力が緩んだ。綾女の腕にはくっきりと左近の指の跡が残った。
左近は一気に綾女の夜着を脱がせると、体の隅々を確認するように、静かに優しく唇で愛撫を始めた。特に掴んでいた手首には何度も何度も唇を這わせ、詫びた。
「すまなかったな、綾女…」
綾女は言葉なく、首を横に振った。左近の男の性に怖さを感じていた。左近と目を合わせようとしなかった。
「綾女、こちらをみてくれ」
「……」
「綾女」
左近の声がわずかに震えていることに気づき、そっと左近を見た。
切なげな瞳。綾女の瞳から涙が零れ落ちた。
「左近…」
綾女は左近の体をそっと抱きしめた。
- あの時代
- 170 view
私も妖刀伝の結末があまりにも悲しくて、納得しておりませんでした。素敵なお話を読ませて頂けて、すごく嬉しいです! どうなっていくのか楽しみです☆
コメントありがとうございます。
書いているうちにどうしてもこんな関係になってしまうんですよね。
この稚拙な文章でよければ、また見に来てくださいね。