左近の部屋。
初めてのお泊り。
お泊りって、まさか左近と…?
綾女はにわかに緊張してきた。
左近は気を使い、綾女の緊張を上手にほぐしていた。
パジャマ姿でさえ、綾女は恥ずかしそうだった。下ろした髪からシャンプーの香りが漂う。ソファに座っていると、左近もお風呂から上がってビールを片手に隣に座った。綾女の心拍数がとたんに早くなる。
左近の髪が綾女の髪と絡まりあう。それだけでも綾女は動けなくなってしまう。
「綾女?」
甘さを含んだ左近の声がやさしく呼ぶ。綾女はそっと左近を見上げた。唇に左近の唇が触れる。冷えたビールを飲んでいたためか、冷たかった。それだけでも綾女はとろけるような感覚だった。
どうしよう・・
綾女は思いもよらぬ体の変化に戸惑っていた。左近は戯れ程度だったが、綾女の反応にだんだん気持ちがそちらに向かっていた。
「綾女・・」
しっかりと綾女を抱きしめる。綾女も左近に体を預けた。震える細い肩も左近の熱で包まれると落ち着き、左近の熱に馴染んでいった。
「綾女」
吐息とともに左近が囁く。綾女はびくっと体を震わせた。
もしかして・・・もしかして私と左近・・・
綾女の体が左近によって抱き上げられた。そのままふたりは寝室へ姿を消した。
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