二人で迎える2回目のクリスマス。
外は積もるほどでもないが雪が降り、ホワイトクリスマスだった。
左近は赤ワインを1本開けてしまっても平然とした顔だった。
「左近、お酒強いんだね」
綾女が驚いて見ている。
「まだ限界は知らない」
しれっと言ってのける声もいつもと変わらない。
「ね、来年東京に住むところを探しに行くね」
左近は綾女の肩に手を回し、抱き寄せる。
「一緒に住むか?」
「だっだめよ、親に知れたら」
「俺は構わないぞ?」
「本当にだめ」
綾女は譲らなかった。左近はそれ以上言わなかった。さびしげに目を伏せる。
「わかったよ・・・」
綾女も返事をしなかった。
それから二人は言葉も交わさなくなり、静かに夜は更けていった。
夕べと同じようにひとつのベッドで横になるが、背を向けた左近からは、早くも寝息が聞こえてきた。綾女も背を向け、眠ろうとした。寒いためなかなか眠れない。
左近に抱かれない夜はこんなにも寒いのかしら・・・
ぼんやりそんなことを考える。すぐそばに左近がいるのに。
ふと左近が寝返りを打って綾女のほうを向いた。
「眠れないのか」
声をかける。背を向けたままの綾女は寝たふりをしていたが、目は開いていた。左近がくすっと笑う。綾女は自分が抱き寄せられるのを感じた。
「こうすればあったかいだろう?」
左近の腕の中は暖かくてつい甘えたくなってしまう。胸に頬を摺り寄せる。綾女が甘える時の癖。
「あったかい」
いつの間にか綾女は左近の腕の中で寝息を立てていた。
- 現代版
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