「炎情」は、妖刀伝二次小説サイトです。 綾女と左近の、本編でのあの別れに納得できなくて、色々な妄想を膨らませ、ちりばめています。

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変わらぬもの5

黒髪が美しい女性。
綾女の第一印象。
黒目勝ちの黒曜石のような瞳。表情豊かな顔。
左近は昨日知り合ったばかりの綾女を思い起こしていた。
目が合うと、恥ずかしそうに顔を背ける。わずかに染まった頬は愛らしかった。
その綾女が一晩で自分を避けるようになった。
「綾女・・」
去っていく綾女を左近は熱い想いで見ていた。
「綾女、どうした」
ベンチに座っていた綾女に長身の美青年が声をかけてきた。
「蘭丸」
見上げた綾女は少し瞳が潤んでおり、蘭丸をどきりとさせた。
以前から好意を持っていた綾女が、手を伸ばせばすぐ手が届くところにいる。
ふわっと髪が風に流れる。
綾女は蘭丸の腕の中にいた。一瞬の出来事で綾女は状況を把握できずにいた。
蘭丸の息が首筋にかかる。
「綾女、そんな顔をするな」
「蘭丸・・?」
「何があった?」
「何もないわ・・ねぇ、離して」
もがくが、蘭丸の男の力にはかなわない。ますます抱きすくめられ、綾女はすっぽりと腕の中におさまってしまった。
「好きなんだ。お前が好きだ」
やがて蘭丸の腕から開放されると、綾女はそっとため息をついた。
「いきなり、悪かった」
すまなそうに蘭丸が謝ってきた。綾女は少し困った顔で蘭丸を見上げ、足早にその場を去った。

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