翌朝。
腰のだるさに手をやりながら、綾女は左近の前にいた。
左近は平然としており、いくらかすっきりした表情でさえある。
「綾女。第3部の催促か?」
「そうよ」
「俺思いついたんだけどさ・・・」
「何?」
左近は何かを言おうとしたが、窓に目を向け、黙ってしまった。
「左近、どうしたの?」
「いや・・・。それよりまたお預けになるのか」
綾女はため息をついた。
「もう・・。左近はそればかり言うのね。でも」
顔を赤らめる。上目遣いで左近を見つめ、肩をすくめた。
「週末なら・・いいわ」
左近が綾女に触れようと手を伸ばしたが、すばやく身をかわした。
「だめ。週末・・よ。今日は月曜日。頑張ってね^^」
綾女は上手に逃げ、出勤していった。
「やれやれ」
左近は苦笑したがすぐに顔を引き締め、書き始めた。
「綾女さん、おはようございます」
桔梗が原稿を持ってすぐに寄ってきた。
「これ、見てください。初めて企画が通ったので記事を書いたんですけど」
「うん、いいわよ」
いつもより艶やかな雰囲気が漂う綾女を見つめる桔梗。
本当にきれい・・。
桔梗は思わずため息をついた。
「どうしたの?」
「い、いえっ、綾女さん本当にきれいだなと思って」
「あ、ありがとう。でも何も出ないわよ・・」
恥ずかしげに頬を少し染めて、綾女は原稿を桔梗に返した。
「大丈夫だと思う。蘭丸に見てもらってね」
「はい」
綾女はその日ずっと記事を書き、定時に切り上げた。
- 時を超えた絆
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