「炎情」は、妖刀伝二次小説サイトです。 綾女と左近の、本編でのあの別れに納得できなくて、色々な妄想を膨らませ、ちりばめています。

  1. 現代版
  2. 20 view

変わらぬもの2

その日は生憎の天気だったが、綾女は普段できなかった家事を片付けていた。
「これで天気がよかったらワックスかけられたのにな」
掃除機をかけ、雑巾がけをしていく。さほど広くない部屋は1時間できれいになった。
「さて、あとはお買い物だわ。えーと」
広告の品物をチェックしていく。
スーパーを出ると、案の定雨が降り出していた。傘は持っていたが、今日の買い物の量は多かった。
「ま、頑張って帰らなきゃ」
持ち直そうとしたとき、ふと片手が軽くなった。
「あれ?」
そばの男性が米を持ち上げていた。
「ずいぶん買ったんですね。重そうだから、これ持ちますよ」
今朝挨拶に来た、疾風だった。
「そんないいですよ、重いので」
「隣でしょう?ついでです」
さっさと歩き始めた疾風を、綾女は慌てて追った。
背が高く、モデルのような顔立ち。茶色い髪は少し長めで前髪がさらりと額にかかっている。低くて甘い声。綾女はじっと見つめていた。
「今朝もじっと俺を見ていたけど、何かついていますか?」
不意に目が合い、綾女は顔を赤くした。
「いえ、ごめんなさい、失礼しました」
疾風はくすくすと笑った。
ドアの前で綾女は米を受け取った。
「重いのに、ありがとうございました。あの、このお礼は」
「いや、あなたと話ができてよかったからいいですよ」
「でも・・」
「あなたの名前は?」
「香澄綾女ですけど」
「じゃあ、これから綾女と呼んでいいかな?俺のことは左近と呼んでほしい」
「はい」
左近はにっこり笑って部屋に入っていった。
綾女は心地よい動悸に気がついた。火照った頬に手を当てる。
「なんか嬉しい・・」

現代版の最近記事

  1. ぬくもりを求めて

  2. 暑い日

  3. 夏涼み

  4. 桜花

関連記事

コメント

    • おりぼん
    • 2009年 6月 30日 10:00am

    こんにちわ、おりぼんです。
    昨日は素敵なメール、ありがとうございました。
    新しいシリーズですね・・・どきどきわくわくです。
    実は・・・私とだんなとは元々同級生ではありましたが、1人暮らしをした時に先に隣に住んでいたのがだんなでした。
    このお話しの設定とは、逆パターンです。
    懐かしいような感じがします。
    残念なのが、だんなが左近とは程遠いルックスって事ですが(笑
    この先、こっそり楽しみにしています。

      • 紅梅
      • 2009年 6月 30日 11:03am

      おはようございます。
      七夕なので、メールを送ってみました。
      気に入っていただけたら幸いです。
      ご主人とはお隣同士だったのですね。
      きっと一緒になる運命(さだめ)だったんですよ。
      >残念なのが、だんなが左近とは程遠いルックスって事ですが(笑
      我が家もそうですよ〜〜。

  1. この記事へのトラックバックはありません。

CAPTCHA


カテゴリー
アーカイブ