その日は生憎の天気だったが、綾女は普段できなかった家事を片付けていた。
「これで天気がよかったらワックスかけられたのにな」
掃除機をかけ、雑巾がけをしていく。さほど広くない部屋は1時間できれいになった。
「さて、あとはお買い物だわ。えーと」
広告の品物をチェックしていく。
スーパーを出ると、案の定雨が降り出していた。傘は持っていたが、今日の買い物の量は多かった。
「ま、頑張って帰らなきゃ」
持ち直そうとしたとき、ふと片手が軽くなった。
「あれ?」
そばの男性が米を持ち上げていた。
「ずいぶん買ったんですね。重そうだから、これ持ちますよ」
今朝挨拶に来た、疾風だった。
「そんないいですよ、重いので」
「隣でしょう?ついでです」
さっさと歩き始めた疾風を、綾女は慌てて追った。
背が高く、モデルのような顔立ち。茶色い髪は少し長めで前髪がさらりと額にかかっている。低くて甘い声。綾女はじっと見つめていた。
「今朝もじっと俺を見ていたけど、何かついていますか?」
不意に目が合い、綾女は顔を赤くした。
「いえ、ごめんなさい、失礼しました」
疾風はくすくすと笑った。
ドアの前で綾女は米を受け取った。
「重いのに、ありがとうございました。あの、このお礼は」
「いや、あなたと話ができてよかったからいいですよ」
「でも・・」
「あなたの名前は?」
「香澄綾女ですけど」
「じゃあ、これから綾女と呼んでいいかな?俺のことは左近と呼んでほしい」
「はい」
左近はにっこり笑って部屋に入っていった。
綾女は心地よい動悸に気がついた。火照った頬に手を当てる。
「なんか嬉しい・・」
- 現代版
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こんにちわ、おりぼんです。
昨日は素敵なメール、ありがとうございました。
新しいシリーズですね・・・どきどきわくわくです。
実は・・・私とだんなとは元々同級生ではありましたが、1人暮らしをした時に先に隣に住んでいたのがだんなでした。
このお話しの設定とは、逆パターンです。
懐かしいような感じがします。
残念なのが、だんなが左近とは程遠いルックスって事ですが(笑
この先、こっそり楽しみにしています。
おはようございます。
七夕なので、メールを送ってみました。
気に入っていただけたら幸いです。
ご主人とはお隣同士だったのですね。
きっと一緒になる運命(さだめ)だったんですよ。
>残念なのが、だんなが左近とは程遠いルックスって事ですが(笑
我が家もそうですよ〜〜。