先週あたりから不調だった。
誤魔化し誤魔化しできたが、とうとう今日、悪寒が来た。
いつものとおり、背中も痛む。
「無理をするからだ」
左近に言われながら、綾女はその白い背中を左近の前にさらす。
左近のマッサージを受けて、背中はほんのりと色づいている。湿布を貼りながら、左近の手は綾女の背中を味わい、時々前に滑らせてはその感触を楽しんでいる。背中、首筋に落とされる紅い華。
「寒い・・」
綾女の声に左近は手を止める。
「仕方ないな。この借りは倍返しでな」
もう綾女は聞いておらず、すぅっと眠りに落ちていった。
- テーマ
- 33 view
この記事へのコメントはありません。