「炎情」は、妖刀伝二次小説サイトです。 綾女と左近の、本編でのあの別れに納得できなくて、色々な妄想を膨らませ、ちりばめています。
前を行く女からほのかに懐かしい香りがしていた。客間に通され、部屋を出ようとする女に左近は声をかけた。「そなた、名はなんと申される?」女は答えた。「綾女、…
長いような短いような沈黙を終わらせたのは、左近だった。「綾女はずっと、戦いの中を生きてきました。やっと一人の女として生きられるようになったのなら、俺がいては差…
夕暮れの道をひとり歩く。行き先はどことも決まっていない。風が吹いた。「久しぶりだな」風に答える綾女。ふと懐かしげに目が細くなった。「行き先はまだ決めて…
「左近・・様っ・・」女の声が高く上がり、そして消えていく。左近は戦いが一段落したので、遊郭に来ていた。格子の中に似た女がいた。その女と枕を交わしたのだが…
里に戻ると綾女が待っていた。「どこに行っていた、左近」「近場だ」「手合わせを頼みたいのだが・・・」綾女が左近の顔を覗き込む。疲れていないか様子を伺ってい…
綾女は胸元を押さえながら自室に戻った。その直前、龍馬がその姿を見る。「綾之介殿・・?」そっと部屋の前まで行くと、声を抑えているが泣き声がかすかに聞こえてきた…
その頃綾女は、泣きながら破かれた衣類を縫っていた。左近が怖かった。男の力の凄まじさを思い知った。いくら女を捨てたといっても、体はどうしようもなく女だ。それを…
いさぎよく髪を切った綾女。自分が過度に動きすぎていることは重々承知していることだった。それでも何かに突き動かされるように動かざるを得なかった。里を失った人々…
日が経つにつれ、左近の中に生まれた感情ははっきりと形を現してきた。そして左近はそれを認めていた。-恋-だった。髪を結っていた時とは違い目元…
いつしか左近の想いは恋慕へ変わっていった。ときめきはあるものの、だいぶ落ち着いた気持ちでゆったりと構えられるようになっていた。だが、綾女への想いは募る一方だっ…
綾女は翌朝、ゆっくりと目を覚ました。体中がだるい。のぼせと、体力の消耗が原因だった。家の中には左近の気配はなかった。もちろん、気配を消すのが綾女よりも上手…
左近の体力が落ち着くまで、数日ふたりは空き家に滞在した。妖刀が結界になり、誰も何物も近づいてこない。ふたりが静かに癒える空間だった。眠っている綾女を左近…
欠けた月が満月に戻る。地に横たわる左近は、もうこの世の人ではない。涙を拭いて、綾女は左近に唇を重ねた。まだ少し温かい。その温もりを失いたくなくて、綾女は…
山あいの香澄の里に、遅い春が訪れた。桜が満開になり、早く咲いた木からは早くも花びらが舞いはじめている。その若木の下に少女が立ち、花びらを見つめている。「誰?…
ずっと引っかかっていることがある。左近は安土以来、思い出したかのように「夫婦」と言うが、綾女に向かってはっきりと言ってはいない。だから綾女もどう返したら…
左近が目覚めると、日はずいぶん高く上がっているようだった。「今のところ、あやかしの気配はないが・・・」「今のうちに少し動いておくか」2人はさらに山中…
あたり一面が焦げ臭い。辛くも死を免れた綾女と左近。体に傷はあるが、深いものはない。「行こうか」「ああ」香澄、日向、葉隠、どこの里ももう存在しない…
~その後・・・?~ (さらに…)…
共寝をした翌朝。愛おしさでいっぱいな左近は、ゆったりと深く綾女を愛した。綾女も心のたがを解き放ち、左近に甘えていた。ふたりとも満たされた気持ちで抱き合って眠…
左近は極秘で綾女と医師の診断を受けた。「何の心配もありません。おふたりとも健康でいつ子ができてもおかしくありませんよ」「だがこうして・・」左近の言葉をさえ…
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