「炎情」は、妖刀伝二次小説サイトです。 綾女と左近の、本編でのあの別れに納得できなくて、色々な妄想を膨らませ、ちりばめています。
「やっと、思いを遂げられた・・」左近が呟く。「左近?」綾女が怪訝そうに覗き込む。左近の手が綾女の頬を撫でる。優しいまなざし。「ずっとお前が好きだった。お…
左近の左腹部には大きな傷跡がある。綾女はそっとそこに手を触れた。「生きていてよかった」安心した声が左近の胸元からした。左近は少し体を離し、綾女を見る。「…
ざぁ・・・っ桜の花びらが、降り積もる。桜の木の下で永遠に眠るものに、天の散華として降りかかる。「嘘だ・・ろ」閉ざされた瞳はもう開かず、優しい言葉をつむぎ…
左近は剣の指南役として里長の家に通っている。「左近先生」里の子供たちが集まってきた。けして愛想はよくないが、左近は子供たちの面倒をよく見た。「切っ先を離す…
その帰り、2人は見事な桜の木のそばを通りかかった。「左近、この桜が咲いたら見事だろうな」まだ蕾だが、あちこちほころんできている。左近はその光景にふと夢を思…
しばらくたって、弥助が長のもとを訪れた。暴れていた時とは違い、快活な好青年だった。「あの時は痛くて我慢できなくて、こちらの方に大きな声を出してしまいました。ま…
数日振りに桜の木のそばを通る。すでに満開になっており、はらはらと散り始めていた。時刻は黄昏時。じきに暗くなる。桜はほのかな明るさを放っていた。・・綾女。い…
帰宅して2人は包みをそれぞれ開けてみた。「あ・・」左近には袴のひと揃え、綾女には花嫁の衣装がひと揃え入っていた。2人とも顔を見合わせ、綾女は頬を染めた。…
懐かしい髪の香りがした。左近はふと振り返る。そこには誰もおらず、穏やかな風が一陣吹き抜けていっただけ。「まさか、な」懐にある小太刀。その持ち主は、いない…
ふと先のほうで何か争う声が聞こえた。「野盗か?」左近は足を速めた。一人の若い男が数人の男に囲まれている。男は行商人のようで、野盗はその荷物を狙っている。…
綾女は翌朝、ゆっくりと目を覚ました。体中がだるい。のぼせと、体力の消耗が原因だった。家の中には左近の気配はなかった。もちろん、気配を消すのが綾女よりも上手…
左近の体力が落ち着くまで、数日ふたりは空き家に滞在した。妖刀が結界になり、誰も何物も近づいてこない。ふたりが静かに癒える空間だった。眠っている綾女を左近…
欠けた月が満月に戻る。地に横たわる左近は、もうこの世の人ではない。涙を拭いて、綾女は左近に唇を重ねた。まだ少し温かい。その温もりを失いたくなくて、綾女は…
山あいの香澄の里に、遅い春が訪れた。桜が満開になり、早く咲いた木からは早くも花びらが舞いはじめている。その若木の下に少女が立ち、花びらを見つめている。「誰?…
ずっと引っかかっていることがある。左近は安土以来、思い出したかのように「夫婦」と言うが、綾女に向かってはっきりと言ってはいない。だから綾女もどう返したら…
左近が目覚めると、日はずいぶん高く上がっているようだった。「今のところ、あやかしの気配はないが・・・」「今のうちに少し動いておくか」2人はさらに山中…
あたり一面が焦げ臭い。辛くも死を免れた綾女と左近。体に傷はあるが、深いものはない。「行こうか」「ああ」香澄、日向、葉隠、どこの里ももう存在しない…
~その後・・・?~ (さらに…)…
共寝をした翌朝。愛おしさでいっぱいな左近は、ゆったりと深く綾女を愛した。綾女も心のたがを解き放ち、左近に甘えていた。ふたりとも満たされた気持ちで抱き合って眠…
左近は極秘で綾女と医師の診断を受けた。「何の心配もありません。おふたりとも健康でいつ子ができてもおかしくありませんよ」「だがこうして・・」左近の言葉をさえ…
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