湯に入るたびに綾女はわが身を愛し、その指に左近を思った。
「どうしてこんなになってしまったんだろう・・」
その晩も深いため息をつきながら綾女は自分の肩を抱いた。
一度覚えた、あの甘い快感。甘い刺激。
「左近・・」
愛おしい男の名を唇が刻むと、体が熱くなった。
自然、指が自分の唇をなぞる。何度も重なった唇を、しっかりと覚えている。
熱くて、私を求めて・・・。
「ん、ふ・・・」
指が自分の歯をなぞり、指をくわえた。もう片方の手が下腹部に流れ、柔らかな茂みの中をまさぐる。
「あ、んんっ」
いつかきっと左近を受け入れるであろう、綾女の女である部分。指をうずめていく。すでに溢れた、愛液が指に絡みつく。
「ああんっ」
綾女は岩肌に手をついた。立っていられないくらい腰がとろけた。けれど潜った指はぬめぬめと中を緩やかにかき回す。いやらしい音がぴちゃぴちゃと闇に響く。
「あっ、あっ、あっ・・」
腰が動き出した。今まで感じたことのない大きな波が綾女を襲おうとしていた。綾女は自分の指を左近の指に置き換えて想像し、あたかも左近に抱かれているような感覚を覚えていた。
「ああっ、左近、だめ、ああっ」
背が反り返り、綾女は達した。体全体が震え、やがて力が抜けて、綾女は荒い息とともに岩肌に覆いかぶさった。
「はぁっ、はぁっ、はぁっ」
全身が火照り、瞳は潤んでいる。ゆっくりと指を抜き、湯で洗った。
生きる7へ行く
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