左近はくすりと笑った。
「この間は叩かれたな」
綾女はもう、という顔をした。そして左近に唇を重ねた。
左近の上に綾女が乗る形で、深く合わさる唇。角度を変え、深さを変え、何度も舌を絡める。
「どうして俺もお前も裸なんだ」
「左近が、少し冷えていたから、じかに温めようと思った…」
慣れない綾女はすでに息が乱れている。掛物が綾女の肩から滑り落ち、上半身が露になった。
「あ」
綾女が片腕で胸を隠す。左近は優しくその腕を外して、己の両手で隠した。左近の手でもあふれる大きさ。
「ちょっと…」
「見ていない。ほら、こうすれば見えないだろう」
ゆっくりと揉みほぐす。
「見ていなくても、触っているじゃない…」
綾女は左近の腕に手をかけ、形ばかりの抵抗を示す。だが、声は甘い。左近の動きひとつひとつに過敏に反応してしまう。
「綾女の肌はきれいだな。真っ白だ」
「そんなことはない…傷だらけだ」
「もう俺が傷をつけさせない。この肌を守る。俺のために」
綾女がクスッと笑った。
左近の唇が綾女の首筋に印をつける。鎖骨にも印をつける。胸を揉んでいた手を離し、その立ち上がった頂点を口に含む。もう片方は指でこねる。
「んあっ・・」
綾女の体が熱くなった。体の力が抜けそうで、綾女は左近の頭の横に手をつき、心ならずも両の乳房を左近に与えて悶えた。
「あ、ああ、もう・・・」
下腹部に熱がこもり、綾女は溶けそうな感覚になってきていた。左近と接している下腹部に少し異変が起こる。何かが蠢き、熱く硬く盛り上がってきた。
「え・・・」
拭き清めていた時の状態とはまるで違い、猛々しいそれは生き物のようにビクビクと動いた。
「綾女。さっき傷をつけさせないと言ったが、俺は今一度だけ傷をつけてしまう。許せ」
熱で溶けた綾女の中を大きく割広げながら鋼がゆっくり入り込む。
「痛・・・」
綾女の眉間にしわが寄る。左近は胸を愛撫しながらさらに奥へ進めた。半分まで入ったところで綾女の腰を持ち、力を入れて綾女の腰を下ろした。
「ん・・・っ」
身体の中心に太い杭を打ち込まれ、綾女は身動きできない。しかしだんだんと中が柔らかくほぐれてくると呼吸も楽になってきた。
初めての契り。いつか左近とこうなる予感はしていた。男女の理には疎かったが、自然に身体を任せることでよかった。
嬉しい…。綾女は左近に唇を重ねた。無意識に中が左近を締め付け、左近は暴発しそうになるのを我慢した。
「少し、動いていいか」
「うん」
左近がゆっくり腰を打ちつけはじめた。まだ痛みは残る。初めてゆえのきつさもあり、左近はそうそう持たない。
「楽にしてやるな…」
奥に打ちつけ、左近は長年の想いを放出した。
「熱い…」
奥で受け止めた綾女は呟いた。気持ちよさは初めのうち感じたものの3割くらいで今に至り、この程度のものかと思った。左近がやがて抜けていくと破瓜の証と左近の精が混ざって流れ出てきた。下腹部がまだズキズキと痛む。痛みはいずれおさまるのだろうが、体のつらさが先に立った。
放心状態で倒れ伏し、下腹部を押さえている綾女。左近はかわいそうなことをしてしまったかと、少し哀れに思った。
「いずれは・・慣れるのだろう?大丈夫」
綾女は少し微笑んだ。
綾女を休ませたいが、左近は昂ぶりが抑えきれない。
「もう一度抱きたい」
「・・・」
綾女は驚いたが、頷いた。今度は左近が上になり、丁寧に愛撫を施していく。綾女の体にともった熱が再び呼び起こされていく。綾女はさっきよりも体が滑らかに動くことに気づいた。左近は先ほど触れずにいた、真珠をやさしく刺激しはじめた。綾女の体がビクンと震える。
「あ、すごい・・・」
胸と真珠とを同時に愛され、綾女は体を震わせて達した。今までにない快感。
さっきより張り詰めた左近の鋼がググッと入ってきた。まだ少し痛みはあるが、気持ちよさが増している。
「これが慣れというものなの?」
「そうだ、これから何度も肌を合わせることでもっと慣れてくる」
「これからも?」
「ああ、俺はそう望んでいる」
綾女は返事をする余裕がなく、甘い吐息が止まらない。左近も綾女の中の気持ちよさに夢中になる。恋焦がれた女性と相思相愛になって抱き合う幸せ。
少女から女性になった綾女は、やがて達するとともに奥深くに左近の愛を受け止めた。
命こそ4へつづく
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